銀塩カメラ
 
 私が写真に興味を持ったのは医者になってからです。東京医大を卒業してすぐに栃木県に戻り、自治医大病院で修行したのですが、胃カメラを覚えたての頃、私が撮った胃の中の写真を見た先輩ドクターに「もっと病巣に近寄れ」「病巣の周りの胃液・残渣(食べ物の残りカス)は、ちゃんと洗い流して排除してから撮れ」「病巣は縦から横から正面から、いろんな角度から撮れ」と指導された事が、今でも昨日の事のように思い出されます。
 ここまで書くと、察しの良い方はもうお分かりですね? 胃カメラといえども写真機の仲間。私は知らない間に写真の特訓を受けていたわけです。「被写体にできるだけ近づく」「余計なものは極力排除して撮る」「被写体はいろいろな角度から眺めて、一番よい角度から撮る」という事は写真の基本なのです。その後、私が写真の趣味にドップリ漬かったのは言うまでもありません。
 写真を撮る時に、何となく「はい、ポーズ。パチリ」と撮ってばかりでは面白くありません。この被写体を一番良く写す為にはどうしたら良いだろう、と考える所に面白さがあるのです。また、この趣味は、私の医者としての診断能力においても、確実にプラスに働いています。まさに『芸は身を助ける』ですね。

新米ドクターの頃、夜間当直手当を何十回もカメラ貯金してやっと買った、思い出のライカM6チタンバージョン

昔ながらの、非アスフェリカルタイプのズミルックス35mmF1.4レンズ。これはこれで、味わい深いものです。収差出まくりですが、これまたアバタもエクボ。

超広角に惹かれてつい買ってしまった、アベノン21mmF2.8レンズ。魚眼状にと突出したレンズが面白いです。なかなか使いこなせません。


写りでは本家を凌駕してしまう名玉、リコー28mmF2.8レンズ。小さな会社というのは小回りが効いて良いですよね。こんなマニアック商品を市場に投入してくれるんですから。

沈胴式が楽しい、エルマリート50mmF2.8レンズ。こういった使用する前に儀式の存在するモノは、所有する喜びがありますね。


上記の28mmF2.8レンズを搭載したコンパクトカメラ、リコーGR1S。これには家族旅行などで大活躍してもらいました。しかし、最近ではデジカメLUMIX(バリオエルマリートレンズ!)に、その座を明け渡しました。

気合を入れて撮る時には、やっぱりキャノンですね。少し前までF-1チームのスポンサーになるなど、若々しいイメージがウリの会社ですが、この会社名、創始者が熱心な仏教信徒であった為、自分の会社のカメラに「CANNON」と名付けたのが始まりだって知ってました?
父の持っていたペンタックスSPをオーバーホールして再生してみました。この頃のペンタックスはカッコイイですね。50mmF1.8レンズでは少々寂しいので、タムロン24mmF2.5レンズを付けてみました。思い返すと、この父のペンタックスSPが、僕のカメラの元体験なのです。その内に、これで桜でも撮ってみようかと思います。